2014年5月8日
講座No.2 SC援助論2 (スピリチュアルケア概論) 窪寺俊之先生
これを受けた直後に書いたレポート。
 優しさがにじみ出る柔和な表情と、腰の低い態度と言葉に、講座が始まる前から素敵な先生だな~と思っていた。
 そして講座を終えて、ますますその思いは強まった。
 穏やかさの中からも情熱的なものがヒシヒシと伝わってきたからだ。言葉がスッと自分の中に入ってくる。
 大下先生の日本人の宗教観の図の後に窪寺先生のお話を聞いたのも絶妙のタイミングだと思う。
「日本人の培われてきた文化に、キリスト教をそのまま当てはめようとすることなんて無理なんです。僕は僕なりの答えを持っているけど言わない。押し付けない。どうせ合わないもん。その人の答えを引き出すんです。」
「教えは違う。でも人間と言う視点に立つと一緒なんだ。」
「名前はなんだっていいんだ。遠藤周作は「神」って名前を下して「たまねぎ」にした。宗教っていうものは人を解放するものだと思う。教義でしばりつけるのは違うんじゃないか。その人の持っている神と仏、あなたの霊性、あなたの宗教を大切にすればいい。」
どの言葉もとても響いた。
 僕はこれまで自分の持つ宗教の教えを相手にはめ込むことばかり考えていた。
たいして教義も理解できてないくせに、真言宗こそ最高なものに決まってる。いや、そう信じたいという自分の希求があったのかもしれない。
 相手がどんなベースを持っていようとも、押しつけこそが相手のためになるという思い込みしかなかったのだ。
 ただ、どうしても気になった疑問を休憩時にぶつけてみた。
「先生、新興宗教の悪徳なものに入っている人にはどうすればいいですか」
「それはしっかりと話を聞いていれば、その人のスピリチュアルに矛盾が表れてきます。だから無理に否定しなくても大丈夫。その人自身から違和感が出てくるから。だから変えてやろうなどと思わずにただただ聞いていくだけでいい。答えはその人のスピリチュアルが知っているから」
その答えには、ものすごく納得できた。
 「その人のスピリチュアルに聞くこと。」
それが僕にとって、窪寺先生から教わったもっとも大きなことだと思う。
 僕は今まで本当の意味で他者を信じられなかったんだろう。
その人の、時に嘘をつく心を疑っていたから。
あなたの言ってるのはどう考えても本心じゃないだろって見破っていたから。
その違和感を、ちゃんと繋ぎ合わせる方法を知らなかったから。
 徹底傾聴。その違和感にアプローチすること。
ここを意識してみようと思う。
 
 また、先生の家族問題、長女と次女が家を出て行ったお話はとても赤裸々だった。
 こんなすごい先生でもそうだったんだと少し驚いたし、嬉しくもあった。距離感が縮まった気がする。
 そして先生と同じ道を辿る自分自身の未来の情景が浮かんできた。今は3歳と2歳の娘たちに将来きっと言わるんだろうな。
 「お父さんは、人の話は聞くけど私たちの話は聞いてくれない!」って。
っていうか、この前すでに妻から言われたな・・・。
 先生は、日記を書いたり様々に自分を見つめてみたことにより、過剰とも言える自意識が見つかったこと。それで「お父さんが悪かった。確かに人の話は聞いてもお前たちの話を聞いてなかった。」と謝れたこと。
 それはとても身近な事柄で、自分の事のように引きこまれ重ね合わせていた。結果、娘さん達が帰ってきてくれて、ほんとによかったとホッとした。
 「自分で分析し、向き合えた時、解決へ向う。」
その言葉がとても心に響いている。 
僕もいつか先生のような優しい雰囲気を持つ人になれたらいいなと思う。そしたら妻や子どもたちともずっとうまくやっていけるだろうに。
 テキストのあとがきには、先生の死と隣り合わせかのような大病体験が書かれていた。
講義の最後に不意に当てられた時、僕も思わず自分の不眠症だったことを話してしまった。
そしたら先生が、「山地さん、それはとてもスピリチュアルな体験をされましたね」と言って下さった。そうか、僕は不眠症を通じて、とてもスピリチュアルに還る体験ができていたのか。
 最後に先生がおっしゃった。
 「僕の人生の意味をあえて語るならば・・・。後から生まれて来た人たちに、あ~こんな生き方ができるんだな~という光となり、勇気となり、希望になったならば、僕は生れてきてよかったんじゃないかな。 」
 あ~ほんとにそう思う。
感動した。
山地 弘純
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